1. 権限の所在及び決定の方法
国際競技大会に派遣する日本代表選手を選考する最終的な権限は公益社団法人日本山岳･スポーツクライミング協会（以下「当協会」という。）にある。派遣選手の選考は、以下の基準に基づき、強化委員会が推薦し、常務理事会で承認することによって決定する。

2. 日本代表チームの目標及び選考方針
(1) 東京2020オリンピック競技大会において金メダルを含む複数メダルを獲得することを目標とし、複合種目での活躍が期待できる選手を最優先に強化委員会が推薦し選考する。
(2) 単種目でのワールドランキング10位以内の成績によりIFSC枠を多く獲得することで恒久的に多くの日本選手が世界で活躍できる場を創り出す。
(3) IFSCワールドカップにおける全種目での国別ランキング1位を目指し、国際的に「強い日本」を印象づける。

3． 各国際競技大会における選手選考基準
(1) IFSCワールドカップ2020
① 選考方針
 a. 東京2020オリンピック大会まではJMSCAオリンピック強化選手を最優先に選考する。
 b. 単種目での優勝を目指し、日本代表選手団として各種目国別ランキング1位獲得への貢献が期待できる選手の中から選考する。
② 国際競技大会派遣のための必要条件
 a. 2020年12月31日までに16歳に達していること
 b. 当協会登録選手規程に従いＡ登録をしていること
 c. 当該種目の2020年国内選考大会（③）に参加すること。
 d. スピード種目の派遣についはIFSCまたはJMSCAが主催/共催・後援する大会において選手派遣標準タイムである男子6.200秒以内、女子8. 600秒以内の記録を
出すこと。また上記の標準タイムの該当者がいなかった場合にはスピードジャパンカップ1位の成績を収めた選手を優先的に派遣する。
③ 2019年国内選考大会
 a. 第15回ボルダリングジャパンカップ（2020年2月8-9日、東京都世田谷区）
 b. 第2回スピードジャパンカップ（2020年2月22日、東京都昭島市）
 c. 第33回リードジャパンカップ（2020年3月7-8日、埼玉県加須市）
 d. 第3回コンバインドジャパンカップ（2020年5月16-17日、岩手県盛岡市）
 e. スピード種目については、IFSCまたはJMSCAが主催・後援する大会
④ 選考基準

参加 優先順	日本代表選手区分 及び選考基準	選出予定人数	備考
1	東京2020オリンピック 大会内定選手	男女最大各2名	東京2020オリンピック大 会終了まで優先的に派遣 する
2	第5期JMSCAオリンピ ック強化選手のＡラン ク	男女最大各3名	･第5期JMSCAオリンピ ック強化選手選考基準は すでに公表済み ･コンバインドジャパンカ ップ2020終了まで優先的 に派遣する
3	IFSC枠保有選手 （該当種目に限る）	選考基準の該当とな った選手数）
４	国内選考大会等の上位 選手 （該当種目に限る）	男女最大各8名	上記選手を除いた上位の 成績者から優先的に選出 する

⑤ IFSC枠保有選手及び国別枠について
　a. IFSC枠保有選手（参考参照）
　　2020年1月１日時点で該当種目の世界ランキングが10位以内であること。
　b. 国別枠
　　日本以外で大会が開催される場合は、各種目の各カテゴリーにおいて各国で男女
　　最大5名ずつ。
　c. チーム構成、予算、安全面等の状況を総合的に判断し、多数の派遣が困難な大会
　　についてはIFSCルールに　記載されているa・bの基準の派遣枠よりも少ない選手
　　数を派遣する場合がある。
⑥ 決定時期
　　基本的に派遣選手については各大会の70日前を目処に決定し、大会開催前までに公表
　　する。

(2) その他の国際競技大会について
① 第32回オリンピック競技大会（2020/東京）への派遣についてはすでに公表済み
（2020年8月4-7日　日本・東京都江東区）
② アジア選手権大会（2020年4月中国）への派遣については別途選考基準を示す。

4. その他
(1) IFSCルール等が変更された場合及び大会要項の変更があった場合には、選手選考基準も準
　　じて改定をおこなう。
(2) 選手への渡航費や宿泊費等の補助の詳細については、2020年度強化委員会予算決定後に選
　　手へ通知する。


【参考資料】
2020年IFSC枠保有選手一覧

ボルダリング

【男子】楢﨑智亜、藤井快、緒方良行、杉本怜【女子】野口啓代、伊藤ふたば

リード

【男子】原田海、藤井快、楢﨑智亜【女子】森秋彩、野口啓代、谷井菜月