山岳スキー競技

山岳スキー競技

概要

  山岳スキー競技(Ski Mountaineering: SKIMOと略称される) は、登山のー形態ではなく、あくまでスポーツとしてルールを持ったスポーツ競技の一つを指す。
山岳エリアに設定された上り下りを含むコースを、スキーで周回して戻ってくる時間を競うタイムレースだ。登りではスキーにシールをつけて登高し、下りはシールを外して踵を固定して滑降する。またコースの一部の急斜面や岩場などでは、スキーを外してザックに取り付け、ブーツ歩行で通過するように設定された区間もある。つまり雪山ツーリングを細かくコース設定し、タイムレースにしたものと言える。
 
 この山岳スキー競技、もともとはヨーロツパの山岳軍のトレーニングの一環として行われていたレースが発祥と言われ、ヨーロッパでは人気が高い。今では、ISMF(The International Ski Mountaineering Federation: 国際山岳スキー連盟)により、競技ルールや競技会などの体制が確立され、2026年にはミラノ・オリンピックの開催種目に予定されており、人気のスポーツとなった。
 

実施競技

◇ 2026年のオリンピックで予定されている競技
     (「2026年ミラノ冬季五輪の追加種目に」のページの記載を合わせてご覧ください。)
スプリント: 標高差80mほどのゲレンデ内の斜面の中をスキーで登り、スキーを外して歩いての登りとスキー滑降を合わせて一周3~5分程度のコースを設定して争われるスピード感あふれた競技である。 実際の様子は、https://www.youtube.com/watch?v=f_ghoomsLMs
リレー:スプリントのコースをやや拡大したコースを男女4人の選手がつなぐレースである。
  
◇ オリンピック以外の競技として
個人(インディビデュアル): 主にオフピステを使って合計標高差が、女子1300~1600m、男子1600~1900m。距離は、15㎞。レース時間は、1.5~2時間程度のコースを上り下るダイナミックな競技で大会の華となる競技。実際の様子は、https://www.youtube.com/watch?v=JQefYy3S9GU
バーチカル: 文字通り登りのタイムだけを競う競技で、標高差700m程度のコースを一気に登るが、タイムは40分前後になる。
チーム:2~3人で一緒に登る競技だが、通常インディビデュアルより長いコースが設定され、アルプスのナイフリッジを駆け抜ける選手の映像は非常に画になる。
 

用具

 競技に使われる用具は、山スキーで使われる用具に比べレース用により軽量化されたもので、例えばブーツは570グラム、スキーは900~1000グラム、ビンディング170~180グラム程度である。ㇾース用に軽量化を追求している為、価格は高いが、耐久性には劣る。
 ちなみに通常の山スキーに使われる用具の重さは、ブーツが1400~1900グラム、スキー1200~1700グラム、ピンディング560~1500グラムである。この競技が普及し始めてから一般の山スキー用具も軽量化がすすみ、特にブーツやピンディングは、20年前の製品と比べると非常に軽量になっている。これは、特に中高年山スキー愛好家にとって思わぬ恩恵となっている。
 

トピックス

 
 2022年2月に行われた第15回山岳スキー選手権大会(黒部・宇奈月)で開催のYouTubeビデオがスカイAからアップされました。山岳スキー競技の様子が26分間の記録動画に分かり易くまとめられている。
 
 

山岳スキー競技の情報サイト

ホームページ
 ・Skimo Japan HP  
 ・ISMF (The International Ski Mountaineering Federation) 
FACEBOOK
 ・https://www.facebook.com/groups/1517748641802029   (JNFA)
 ・https://www.facebook.com/happovertical (Hakuba Happo Super Vertical Race)
YouTube動画
 ・第12回山岳スキー競技全日本選手権大会   (5分43秒 こば制作)
 

​規則・基準類

 ・http://www.ismf-ski.org/webpages/official-texts/sport-regulations/  (ISMF 競技規則)
 ・2022年-2023年シーズン山岳スキー国際競技大会派遣日本代表選手・強化指定選手選考基準 

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